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2026-06-21 2026北海道クラブマンカップ第2戦 十勝3時間耐久レース

年に一度の耐久レース、チーム総合力をさらに高めた村上泰規・坂本幸照ペアが待望の初勝利!2026 北海道クラブマンカップレース第2戦 十勝3時間耐久レース 2026年 6月21日(日) 十勝スピードウェイ(クラブマンコース) ~さらなる高みを目指して!~ プロのレーシングドライバー、その定義はなかなか難しい。ゴルフであればJPGA(日本プロゴルフ協会)のプロテストに合格すればプロと認定される。 野球ならNPB(日本野球機構)のプロ球団に入団すればプロだし、サッカーならJリーグ球団への入団が条件だろう。 しかしモーターレーシング界にはプロと認定する団体が存在しない。JAF(日本自動車連盟)の競技ライセンスを取得すればいい訳ではないのだ。 そのため自称プロレーシングドライバーは多数存在するが、本来の意味であるプロとは自動車メーカーワークスチームに所属したり、スーパーフォーミュラやスーパーGTのトップチームと契約し、収入の大半をレース参戦で得ているドライバーだろう。 そしてその数は決して多くはなく、日本国内では数十人ほどだろう。 そして、その憧れのプロレーシングドライバーを目指すアマチュアドライバーは全国各地に多数存在するのだ。 地元のサーキットで腕を磨いた彼らにとって最も身近な全国規模のレースカテゴリーが「スーパー耐久シリーズ」だろう。 北海道からも「公団ちゃん」でおなじみとなった栄建設レーシングや、恒志堂レーシング、アンドリーガルレーシングなどが参戦中であり、好成績を挙げているのだ。 プロを目指すかどうかは別問題として、ローカルレースでそれなりの成績を収めると、さらなるステップアップを望むのはドライバーとして当然だし、十勝でのレースシリーズから、富士や鈴鹿での上位カテゴリーを目指して旅立とうとする彼らを応援するべきなのだろう。 ただ、そのようなステップアップは望まず、地域のレースシリーズを他人とは違う趣味の場としてだったり、日常生活から抜け出し非日常性を味わう空間として楽しみたいという層もいるのは事実。 そんな彼らこそがモーターレーシングの底辺を支えているのだし、その存在の重要性を忘れてはいけない。 十勝での北海道クラブマンカップシリーズは道内唯一のレースシリーズである。それはステップアップの場であったり、生涯を通して楽しめる趣味の場であったり、クルマ好きの交流の場であったりする。 モーターレーシングには、“スリリングさ”や“非日常性”など他のスポーツでは決して味わえない大きな魅力がある。それを北海道内で提供できるのはクラブマンカップであり、その価値を忘れず、守り続けなければならないと心から思うのだ。 <十勝3時間耐久レース> ~レースの“祭り”は真剣勝負!~
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十勝スピードウェイが開業したのは1993年の5月のこと。この北の大地に誕生した国際級サーキットをより発展させるためには、他にない特徴的なイベントが必要だった。 そこで開業の翌年、1994年7月に当時から人気だったN1耐久シリーズの一戦として開催されたのが『十勝24時間レース』。 その昔、富士スピードウェイで開催されて以来、26年ぶりとなる24時間レースの復活だったのである。 その後、様々な紆余曲折があり、十勝から24時間レースは姿を消してしまったが、日本国内では最北端に位置する十勝スピードウェイは、設立の発端からも環境位置条件からも“耐久レース”が最も似合うサーキットなのである。 そして現在はかなり走行時間は短縮されてしまったが“3時間耐久”として開催され続けているのだ。 ~予選アタックは想定通りのラインナップ!~ 恒例となった3時間耐久レース、例年とは開催時期が初秋9月から、初夏の6月に変更となったが、クラブマンカップのレギュラークラスのすべての車両が参戦可能なのは例年通り。つまり、VITA-01(1クラス)から、
初期型VitzのN1-1000(2クラス)、
ナンバー付ワンメイクであるTS86/BRZ(3クラス)と
最終型VitzのN0-Vitz(4クラス)
という両クラスまで、ポテンシャルの全く違う車種が混走となるのである。 性能差がある車両の混走レースは、世界選手権であるWECから、国内ではスーパーGTからスーパー耐久など様々あるが、この十勝3時間耐久ほど性能差のある混走レースは多くはあるまい。とはいえ、だからこその難しさはあるし、面白さもあるのだろう。 このレース、3名までドライバー登録が出来るのだが、予選アタックに出走できるのはA登録とB登録のドライバーだけ。さらに決勝のスタートドライバーは必ずAドライバーと規定されているわけで、その登録順番もチーム戦略が分かれるところ。 細かい霧雨が降り、気温も上がらないコンディションのもと、朝9:30からAドライバーの予選アタックが始まった。 VITA-01ワンメイクの1クラス、コースインして早々に#12徳升広平選手が1分30秒台に入れてくる。 「遅いクルマも混走ですから、クリアラップを取るのが難しいと思いましたし、気温も低いのでタイヤ内圧を高めにセットして早めにアタックに入りました」と、各地のサーキットで優勝を果たし“VITAキング”の異名をとる徳升選手の実力通りの走りだったと言えるだろう。 2番手につけたのは昨年のVITA-01チャンピオンである#77村上泰規選手。
「先頭でコースインしましたから、それを生かして早めにアタックしたんですが、徳升選手にはかなわなかった。コンマ5秒以上の差ですからね、思っていたより差を付けられてしまいました」と残念そう。 さらに残念だったのは予選終了まで残り3分を切る頃、フラッグタワーから赤旗が掲示されたのである。それまでもスピンやトラックリミット違反寸前の不安定な走りをしていた2クラスの一台がコースオフしてスタックしてしまったのだ。予選はそのまま終了、最後のアタックに賭けていたいたドライバーはそのチャンスを奪われてしまったのである。 9台参加のVITA-01クラスに次ぐ7台出走となった初代VitzのN1-1000クラス、このレースを楽しみに道外からの遠征選手が多く、そのすべてをサポートするのが水田貴之氏率いるステップエンジニアリング勢である。
このクラスは予選終了後の燃料補給が禁止であり、決勝での燃費を考慮すれば周回数を多くしたくないわけで、ほとんどのチームが2~3周でアタックを終えている。このクラスでのトップタイムをマークしたのはAE86改造車レースで活躍し、その他のクラスでも速さを見せる#9号車のBドライバーである中谷健太郎選手。 このチーム、トリオを組むのは安藤義明選手&三浦稔呂選手というN1-1000のレギュラーメンバーであり、優勝最有力と言えよう。 N0-Vitzの4クラスも接戦が期待できそうなクラス、スーパー耐久に参戦中のアンドリーガルから出走の#3古井戸竜一選手と、#821川福健太選手が注目の二人だろう。
このクラスも燃費を考えると周回数を多くしたくないわけで、古井戸選手などコースインしてタイヤを温め、1ラップだけのアタックでピットへ戻ってしまう。その1ラップのタイムがトップだったのだから、「何に乗せても速い!」と定評のある古井戸選手の面目躍如たる予選になった。 TS86/BRZの3クラス、ここは中村啓氏がオーナーであるダイスエンタープライゼスからの2台のみの参加。#33号車のCドライバーであるKEI NAKAMURA選手の他は、ほとんどレース初心者ばかりというラインナップ。長距離を走る耐久レースでレース経験を積ませたいという中村氏の想いからの出走であろう。 そしてAドライバー、Bドライバーともに予選は終了。ポールのVITA-01クラスの#12徳升選手と、一人で3時間を走り切る作戦で予選タイムは気にしなかったような2クラス#163KANOUCHI選手とのタイム差は28秒もあるグリッドとなったのである。 ~レース戦略とチーム結束力が実った!村上泰規・坂本幸照組が3時間耐久初勝利!!~
霧雨が続くコース上、完全ウエットではないが濡れている状況に変わりはない。その難しいコンディションのもと、予定通りの13時に決勝のローリングが始まった。隊列に乱れはなく、先導のペースカーは1周でピットへ戻り、タワーのレッドランプは消えて3時間先のチェッカーを目指してのレースがスタートを切った。 ホールショットを奪ったのはポールスタートの#12徳升選手。ウエットのためか序盤のラップタイムは1分35秒台と決して速くはないのだが、後方集団とは明らかな差をつけ始める。そも2番手グループだが、有利なポジションを得ようと先陣争いが続き、#77村上選手を#310浅井康児選手がパスしてポジションアップを果たす。
2クラスは予選4番手と出遅れていた#66眞田拓海選手が混戦を利してトップに浮上し、4クラスでは#3古井戸選手がトップをキープし快走する。
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スタートから15分を迎えようとする頃、またもや2クラスの一台がコースオフしてスタック、脱出不可能となったためフルコースイエロー(FCY)となり、結局はセフティカー(SC)導入となり、レースは振出しに戻ってしまう。そしてここでのレース戦略の判断が勝敗を分ける事にもなるのである。 このSCランを見て、すぐさまピットに向かったのが#910工藤大祐選手、そして3番手走行中だった#77村上選手もピットへ。VITA-01の1クラスには3分間のピットストップ3回が義務付けられている。オールグリーンの時ならそのピットストップで2周以上の差を付けられてしまうのだが、SCラン中であればそのデメリットは大きく軽減される。そしてここでピットイン義務を消化してしまえば残るは2回だけとなるのだ。
SCランは10分弱で終了しレース再開。ただしここでの順位はピットインを消化したチームとステイしたチームがあるため、大きく変動していたことは言うまでもない。そしてコースコンディションもライン上ははっきりとドライになり、各車のペースも上がってきた。それはステイした#12徳升選手に顕著であり、スタートから40分頃には2番手に上がっていた#61米川直弘選手に30秒もの大差をつけていたのである。2クラスではトップの#66眞田選手に#9安藤義明選手が徐々に接近。4クラスはピット戦略のためクラス4番手に落ちてしまった#821川福選手がトップ#3古井戸選手と変わらぬペースで追い上げを開始していた。 各チームとも、1回目のピットインで給油を終えるとその給油量の計算に入る。どれくらいの燃費だったか、次のピットインで給油は必要かという判断を下さなければならないのだ。給油すればピットストップ時間が3分追加される。その3分のロスをどう判断するかなのだ。つまりチームとしての総合力、クルーチーフの的確な判断。走り出してしまえばドライバー任せのスプリントレースとは違うチーム全体の力量が試される。そしてそれこそが耐久レースの“醍醐味”でもあるのだ。
レース開始早々のスタック車両によるトラブル以降、コースアウトやトラックリミット違反などは多数あったがSCランに至るようなアクシデントはなく、レースは終盤を迎える。チェッカーまで残り1時間を切った頃から最後のピットイン作業のため各チームとも準備を始める。ここからが正念場なのだ。 残り30分となる頃、総合トップは#77坂本幸照選手。レース序盤のSCランでのピットイン消化とペアを組む村上選手のペースを落とさない確実な走りで2番手に30秒以上の大量リードを奪っていたのだ。しかしここから、その2番手であるチームオーナーの佐藤元春選手からチェッカードライバーを託された#12徳升選手の“VITAキング”と異名をとるスーパードライビングが展開されるのだ。
なんとラップ2秒も速いペースでの追い上げ、30秒のリードは徐々に削られていったのである。それを知った#77坂本選手もピットサインを見てペースアップし、リードが10秒を切ろうとする頃、無情のチェッカーが振られるのである。 #12徳升・佐藤ペアにとっては「悔しい!」の一言だろうし、ウイナーとなった#77村上・坂本ペアは「感無量です!」と満面の歓喜。やはりSCランでのピット判断が勝敗を分けたとも言えそうである。 他のクラスもレース終盤でのドラマが続く。残り25分となった頃、2クラスはトップの#66号車と2番手#9号車の差はわずかに3~4秒。それをピットサインで知った#9中谷選手、一気にペースをあげて難なくパス、トップチェッカーを受けるのだ。
4クラスもラストの接戦が盛り上がり、最後のピット戦略が勝敗を分けたと言えるだろう。トップを守りたい#821号車はラストピットでタイヤ交換もせず、給油もしなかったのである。それが成功し#821川福選手が逃げ切ったのだが、フロント左のタイヤは完全にビードまで出てしまう状態で最終ラップにはブローしていたようで、あと1周あったら#3古井戸選手の追い上げに屈していたはずだ。とはいえ、両者ともアンドリーガルチームの両雄であり、チームとしてのワンツーフィニッシュは最高の結果だったろう。2台出走の3クラス、#31号車はトラックリミット違反が重なりペナルティを受ける不安定な走りで後退、ラストは道内ではTS86/BRZクラスの常勝ドライバーでるKEI NAKAMURA選手が乗る#33号車がトップとなった。
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2026 北海道クラブマンカップレース第2戦
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2026年 6月21日(日)
十勝スピードウェイ(クラブマンコース)
~さらなる高みを目指して!~
プロのレーシングドライバー、その定義はなかなか難しい。ゴルフであればJPGA(日本プロゴルフ協会)のプロテストに合格すればプロと認定される。
野球ならNPB(日本野球機構)のプロ球団に入団すればプロだし、サッカーならJリーグ球団への入団が条件だろう。
しかしモーターレーシング界にはプロと認定する団体が存在しない。JAF(日本自動車連盟)の競技ライセンスを取得すればいい訳ではないのだ。
そのため自称プロレーシングドライバーは多数存在するが、本来の意味であるプロとは自動車メーカーワークスチームに所属したり、スーパーフォーミュラやスーパーGTのトップチームと契約し、収入の大半をレース参戦で得ているドライバーだろう。
そしてその数は決して多くはなく、日本国内では数十人ほどだろう。
そして、その憧れのプロレーシングドライバーを目指すアマチュアドライバーは全国各地に多数存在するのだ。
地元のサーキットで腕を磨いた彼らにとって最も身近な全国規模のレースカテゴリーが「スーパー耐久シリーズ」だろう。
北海道からも「公団ちゃん」でおなじみとなった栄建設レーシングや、恒志堂レーシング、アンドリーガルレーシングなどが参戦中であり、好成績を挙げているのだ。
プロを目指すかどうかは別問題として、ローカルレースでそれなりの成績を収めると、さらなるステップアップを望むのはドライバーとして当然だし、十勝でのレースシリーズから、富士や鈴鹿での上位カテゴリーを目指して旅立とうとする彼らを応援するべきなのだろう。
ただ、そのようなステップアップは望まず、地域のレースシリーズを他人とは違う趣味の場としてだったり、日常生活から抜け出し非日常性を味わう空間として楽しみたいという層もいるのは事実。
そんな彼らこそがモーターレーシングの底辺を支えているのだし、その存在の重要性を忘れてはいけない。
十勝での北海道クラブマンカップシリーズは道内唯一のレースシリーズである。それはステップアップの場であったり、生涯を通して楽しめる趣味の場であったり、クルマ好きの交流の場であったりする。
モーターレーシングには、“スリリングさ”や“非日常性”など他のスポーツでは決して味わえない大きな魅力がある。それを北海道内で提供できるのはクラブマンカップであり、その価値を忘れず、守り続けなければならないと心から思うのだ。
<十勝3時間耐久レース>
~レースの“祭り”は真剣勝負!~
十勝スピードウェイが開業したのは1993年の5月のこと。この北の大地に誕生した国際級サーキットをより発展させるためには、他にない特徴的なイベントが必要だった。
そこで開業の翌年、1994年7月に当時から人気だったN1耐久シリーズの一戦として開催されたのが『十勝24時間レース』。
その昔、富士スピードウェイで開催されて以来、26年ぶりとなる24時間レースの復活だったのである。
その後、様々な紆余曲折があり、十勝から24時間レースは姿を消してしまったが、日本国内では最北端に位置する十勝スピードウェイは、設立の発端からも環境位置条件からも“耐久レース”が最も似合うサーキットなのである。
そして現在はかなり走行時間は短縮されてしまったが“3時間耐久”として開催され続けているのだ。
~予選アタックは想定通りのラインナップ!~
恒例となった3時間耐久レース、例年とは開催時期が初秋9月から、初夏の6月に変更となったが、クラブマンカップのレギュラークラスのすべての車両が参戦可能なのは例年通り。つまり、VITA-01(1クラス)から、
ナンバー付ワンメイクであるTS86/BRZ(3クラス)と
最終型VitzのN0-Vitz(4クラス)
という両クラスまで、ポテンシャルの全く違う車種が混走となるのである。
性能差がある車両の混走レースは、世界選手権であるWECから、国内ではスーパーGTからスーパー耐久など様々あるが、この十勝3時間耐久ほど性能差のある混走レースは多くはあるまい。とはいえ、だからこその難しさはあるし、面白さもあるのだろう。
このレース、3名までドライバー登録が出来るのだが、予選アタックに出走できるのはA登録とB登録のドライバーだけ。さらに決勝のスタートドライバーは必ずAドライバーと規定されているわけで、その登録順番もチーム戦略が分かれるところ。
細かい霧雨が降り、気温も上がらないコンディションのもと、朝9:30からAドライバーの予選アタックが始まった。
VITA-01ワンメイクの1クラス、コースインして早々に#12徳升広平選手が1分30秒台に入れてくる。
「遅いクルマも混走ですから、クリアラップを取るのが難しいと思いましたし、気温も低いのでタイヤ内圧を高めにセットして早めにアタックに入りました」と、各地のサーキットで優勝を果たし“VITAキング”の異名をとる徳升選手の実力通りの走りだったと言えるだろう。
2番手につけたのは昨年のVITA-01チャンピオンである#77村上泰規選手。
「先頭でコースインしましたから、それを生かして早めにアタックしたんですが、徳升選手にはかなわなかった。コンマ5秒以上の差ですからね、思っていたより差を付けられてしまいました」と残念そう。
さらに残念だったのは予選終了まで残り3分を切る頃、フラッグタワーから赤旗が掲示されたのである。それまでもスピンやトラックリミット違反寸前の不安定な走りをしていた2クラスの一台がコースオフしてスタックしてしまったのだ。予選はそのまま終了、最後のアタックに賭けていたいたドライバーはそのチャンスを奪われてしまったのである。
9台参加のVITA-01クラスに次ぐ7台出走となった初代VitzのN1-1000クラス、このレースを楽しみに道外からの遠征選手が多く、そのすべてをサポートするのが水田貴之氏率いるステップエンジニアリング勢である。
このクラスは予選終了後の燃料補給が禁止であり、決勝での燃費を考慮すれば周回数を多くしたくないわけで、ほとんどのチームが2~3周でアタックを終えている。このクラスでのトップタイムをマークしたのはAE86改造車レースで活躍し、その他のクラスでも速さを見せる#9号車のBドライバーである中谷健太郎選手。
このチーム、トリオを組むのは安藤義明選手&三浦稔呂選手というN1-1000のレギュラーメンバーであり、優勝最有力と言えよう。
N0-Vitzの4クラスも接戦が期待できそうなクラス、スーパー耐久に参戦中のアンドリーガルから出走の#3古井戸竜一選手と、#821川福健太選手が注目の二人だろう。
このクラスも燃費を考えると周回数を多くしたくないわけで、古井戸選手などコースインしてタイヤを温め、1ラップだけのアタックでピットへ戻ってしまう。その1ラップのタイムがトップだったのだから、「何に乗せても速い!」と定評のある古井戸選手の面目躍如たる予選になった。
TS86/BRZの3クラス、ここは中村啓氏がオーナーであるダイスエンタープライゼスからの2台のみの参加。#33号車のCドライバーであるKEI NAKAMURA選手の他は、ほとんどレース初心者ばかりというラインナップ。長距離を走る耐久レースでレース経験を積ませたいという中村氏の想いからの出走であろう。
そしてAドライバー、Bドライバーともに予選は終了。ポールのVITA-01クラスの#12徳升選手と、一人で3時間を走り切る作戦で予選タイムは気にしなかったような2クラス#163KANOUCHI選手とのタイム差は28秒もあるグリッドとなったのである。
~レース戦略とチーム結束力が実った!村上泰規・坂本幸照組が3時間耐久初勝利!!~
霧雨が続くコース上、完全ウエットではないが濡れている状況に変わりはない。その難しいコンディションのもと、予定通りの13時に決勝のローリングが始まった。隊列に乱れはなく、先導のペースカーは1周でピットへ戻り、タワーのレッドランプは消えて3時間先のチェッカーを目指してのレースがスタートを切った。
ホールショットを奪ったのはポールスタートの#12徳升選手。ウエットのためか序盤のラップタイムは1分35秒台と決して速くはないのだが、後方集団とは明らかな差をつけ始める。そも2番手グループだが、有利なポジションを得ようと先陣争いが続き、#77村上選手を#310浅井康児選手がパスしてポジションアップを果たす。
2クラスは予選4番手と出遅れていた#66眞田拓海選手が混戦を利してトップに浮上し、4クラスでは#3古井戸選手がトップをキープし快走する。
スタートから15分を迎えようとする頃、またもや2クラスの一台がコースオフしてスタック、脱出不可能となったためフルコースイエロー(FCY)となり、結局はセフティカー(SC)導入となり、レースは振出しに戻ってしまう。そしてここでのレース戦略の判断が勝敗を分ける事にもなるのである。
このSCランを見て、すぐさまピットに向かったのが#910工藤大祐選手、そして3番手走行中だった#77村上選手もピットへ。VITA-01の1クラスには3分間のピットストップ3回が義務付けられている。オールグリーンの時ならそのピットストップで2周以上の差を付けられてしまうのだが、SCラン中であればそのデメリットは大きく軽減される。そしてここでピットイン義務を消化してしまえば残るは2回だけとなるのだ。
レース開始早々のスタック車両によるトラブル以降、コースアウトやトラックリミット違反などは多数あったがSCランに至るようなアクシデントはなく、レースは終盤を迎える。チェッカーまで残り1時間を切った頃から最後のピットイン作業のため各チームとも準備を始める。ここからが正念場なのだ。
残り30分となる頃、総合トップは#77坂本幸照選手。レース序盤のSCランでのピットイン消化とペアを組む村上選手のペースを落とさない確実な走りで2番手に30秒以上の大量リードを奪っていたのだ。しかしここから、その2番手であるチームオーナーの佐藤元春選手からチェッカードライバーを託された#12徳升選手の“VITAキング”と異名をとるスーパードライビングが展開されるのだ。
なんとラップ2秒も速いペースでの追い上げ、30秒のリードは徐々に削られていったのである。それを知った#77坂本選手もピットサインを見てペースアップし、リードが10秒を切ろうとする頃、無情のチェッカーが振られるのである。
#12徳升・佐藤ペアにとっては「悔しい!」の一言だろうし、ウイナーとなった#77村上・坂本ペアは「感無量です!」と満面の歓喜。やはりSCランでのピット判断が勝敗を分けたとも言えそうである。
他のクラスもレース終盤でのドラマが続く。残り25分となった頃、2クラスはトップの#66号車と2番手#9号車の差はわずかに3~4秒。それをピットサインで知った#9中谷選手、一気にペースをあげて難なくパス、トップチェッカーを受けるのだ。
4クラスもラストの接戦が盛り上がり、最後のピット戦略が勝敗を分けたと言えるだろう。トップを守りたい#821号車はラストピットでタイヤ交換もせず、給油もしなかったのである。それが成功し#821川福選手が逃げ切ったのだが、フロント左のタイヤは完全にビードまで出てしまう状態で最終ラップにはブローしていたようで、あと1周あったら#3古井戸選手の追い上げに屈していたはずだ。とはいえ、両者ともアンドリーガルチームの両雄であり、チームとしてのワンツーフィニッシュは最高の結果だったろう。2台出走の3クラス、#31号車はトラックリミット違反が重なりペナルティを受ける不安定な走りで後退、ラストは道内ではTS86/BRZクラスの常勝ドライバーでるKEI NAKAMURA選手が乗る#33号車がトップとなった。