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2023-10-15 北海道クラブマンカップ第5戦レポート!!
今シーズンの総決算である最終戦、有力ドライバー達が大接戦の混戦バトルを制して想定通りにタイトル奪取!! 2023 北海道クラブマンカップレース第5戦 2023年 10月15日(日) 十勝スピードウェイ(クラブマンコース) ~これこそ十勝晴れという好天のもと、シリーズ最終戦は恒例の全クラス2レース開催ダブルヘッダー!~ あの猛暑に見舞われた夏がまったく嘘だったように、わずか数週間で一気に気温は下がり、季節は秋へと変わった北海道だが、この最終戦は心地よい好天に恵まれた。 湿度は低く気温も20度前後と、レーシングエンジンやタイヤにとってはベストシーズンだろう。 さらに例年通りに最終戦は1日で2レースを消化するダブルヘッダーであり、このでのポイントがシリーズランキングを大きく変える可能性もあるのだから、参戦チームにとって気合いが入るのは当然だろう。 その予想通り、VITA-01では、これまでにない超接近バトルの連続となった。 <VITA-01> ~浅井康児選手の速さと、佐藤元春選手の連続タイトル奪取!!~ レース前日のスポーツ走行から速さを見せつけたのは浅井康児選手。これまでのここ一発の速さには定評のある浅井選手だが、ただ一人1分30秒を切るタイムをマークしていたのである。 「タイムは出てますが、問題は本番レースでしょう。やっぱり佐藤元春選手が怖い存在です。インフィールドは僕の方が速いんですが、佐藤選手は最終コーナーの脱出速度が速く、スリップについても抜けないんですよ。 でも今回は調子いいですからね、やりますよ!」と絶好調の様子。 佐藤選手も、「このままの天候だったら1分30秒は切れるでしょう。いずれにしても今回は、我々恒志堂レーシングのチーム内での戦いになると思います。 上位独占を目指します!」と、チーム内の雰囲気に手応えを感じているよう。 そして迎えた予選、好調ぶりを証明するように浅井選手があっさりと最高タイムを叩き出してポールポジションを獲得。2番手は上野大哲選手だったが、 1秒以内に8台が入るというほとんど差がないタイムが並んだ予選アタック、決勝レースが一層楽しみとなった。 今回は午前中に10周、午後からも12周とされた決勝を2レース走らなければならない。さらに午後からのレース2のグリッドはレース1のレース中に記録されたベストラップ順とされたのだから、 混戦バトルに巻き込まれたくないのが本音。そのあたり難しい判断を要求されるレースとなりそうであった。 決勝レース1、レッドシグナルが点灯した瞬間、浅井選手のクルマがグリッドからわずかに前進してしまう。「あ、マズい!」と浅井選手はブレーキを踏んだのだが、そこでレッドシグナルが消灯。 上野選手を先頭に坂本幸照選手、村上泰規選手と続いて全車フルスロットルで加速し、浅井選手は4~5番手に転落と大きく出遅れてしまう。 しかし、そこから見せた浅井選手の追い上げは、誰にも止められない勢いだった。3周目に入る第1コーナーなど3ワイドになった最もイン側を、タイヤがロックし白煙を上げるほどのフルブレーキで順位を上げ、 次のラップには早くもトップに立ってしまうのだ。そこからはもう浅井選手の一人舞台、大混戦となってラップタイムの上がらない2番手争いを尻目にリードを広げ、それが5秒以上となっところでチェッカーとなる。 この5秒以上というリードが大きな意味を持つのである。チェッカー後、浅井選手に対してスタート前にクルマが動いたことからフライングの判定が下されるのだが、このペナルティが5秒加算。 5秒ならばレース結果に影響はなく、浅井選手の優勝が確定となったのである。 続くレース2、スタート直後から「ジャンプスタートを犯したけど、ファステストラップも取ったし僕にとって、レース1は完全勝利でしたから、ここでもトップを狙いますよ!」という浅井選手と、 「フロントローなんか久しぶりですからね、そのポジションを守って、その先を目指しますよ!」という大島選手に、絶好のスタートを切った佐藤選手を加えた三つ巴のトップ争いとなる。 その激戦バトルに動きがあったのは4周目の第7コーナー。インに入り込んだ大島選手と、正規のクリッピングポイントに付こうとした浅井選手が接触、浅井選手はスピンしてしまうのだ。 これで楽になった大島選手、時折順位を入れ替えながら追走する佐藤選手や上野選手、大健闘で順位を上げてきた星野丈選手を問題にせず3秒近いリードを保ったまま今季初勝利のチェッカーを受ける。 しかし、残念ながらこれだけでレースは終わらなかった。暫定表彰の最上段に上った大島選手、接触案件が気になっていたのか、何となく盛り上がりに欠けるシャンパンファイトだったのだが、 その懸念は現実となってしまうのだ。暫定表彰から1時間半以上経過して発表となった正式結果には大島選手に対し「危険なドライブ行為によりペナルティ」を課すことが記載され、そのペナルティは30秒加算だったのである。 これにより佐藤選手が逆転優勝、同時にシリーズチャンピオンも獲得。さらに上野選手が2位、3位には浅井選手とシリーズランキングのベストスリーを恒志堂レーシングが独占するという輝かしい成果を収める結果となったのであった。 <TS-86/BRZ> ~KEI NAKAMURA選手、盤石の強さに揺るぎなし!~ 結論から言えば、最終戦となったレース2でポールポジションを小野寺俊選手に奪われたものの、ほぼKEI NAKAMURA選手の完全勝利だった。 それは今シーズン、これまでの3レースと全く同様に誰にもつけ入るスキをまったく与えなかったのだから。 予選アタックもNAKAMURA選手は自身の目標として設定した1分37秒台をマークするとさっさとピットインしてしまう。小野寺選手や三浦稔呂選手とは1秒以上も差があるのだから、これも当然だろう。 ただしレースを大きく盛り上げてくれたのは小野寺選手だった。「このままNAKAMURA選手に勝たれたんじゃ面白くないじゃないですか。なんとか一矢を報いてやらなきゃね!」と、 レース1でもレース2でもスタートから序盤戦はトップをキープして見せたのだから。 とはいえ、やはりウイナーはNAKAMURA選手であり、今シーズンの5戦ともすべて独走のパーフェクト。 来シーズンこそ、圧倒的強さを見せつけたNAKAMURA選手を出し抜くスーパールーキーや、レース経験を重ねて底力を持つ大ベテランなどの登場を期待したいものだ。 <N1-1000> ~経験と実績の強さ! 中村高幸選手が2連勝!~ 初代のヴィッツを使うこのクラス、十勝では最も小排気量の1,000ccなのだがナンバー付ワンメイクではなく、N1仕様の軽量化と改造がゆるされ、 タイヤも市販であればメーカーや銘柄を問わないため「GR Yaris Cup」仕様車と同等程度のポテンシャルを持つ。 予選でも充分な実績を持つ中村高幸選手が1分43秒台のトップタイムをマークする。これはこのクラスのコースレコードに迫る好タイムで、2番手につけた安藤義明選手とは1秒3もの差があり、 決勝でもこの大きなマージンは中村選手に有利に働くと想定されたのである。 その想定はまったく間違っておらず、レース1ではスタートからあっさりとリードを奪い独走。序盤こそ安藤選手との接戦となったが、3周目を過ぎるとリードは広がるばかりだったのである。 そしてレース2,このクラスでは優勝すると次のレースでは30キロのウエイトハンデを課される。そのためだろう、なかなか安藤選手の追撃をかわせなかったのだが、結局はわずかコンマ7秒差だったが中村選手の勝利。 同時に今期3勝を挙げ、優勝はないものの確実にポイントを加算してきた酒井正和選手をかわしてシリーズタイトルも奪っていったのである。 <N0-Vitz> ~圧倒的速さの古井戸竜一選手が見事に満点チャンプ獲得!~ 一度はレース界からの引退を決意した古井戸竜一選手だが、程度の良いVitzがあると聞き思わず手に入れてしまったそうで、再び十勝のレースシーンに帰ってきてくれたのは嬉しい限り。 今年からはN0-Vitzクラスなのだが、そこでも古井戸選手の経験とレースノウハウは充分に発揮されている。 なにしろ全レース、ポールポジションからスタートして、ベストラップもマークし、その上優勝なのだから手が付けられない強さ。 もちろんこの最終戦でも同様の強さで2レースとも、誰の追従も許さず完全勝利を果たしてしまうのだ。 面白かったのは2位争い。両レースとも、みなぴよ選手とえふで校長選手の接戦となったのだが、レース1はえふで校長がみなぴよ選手をなんとか押さえきったが、 レース2は終盤に疲れてしまったようで、みなぴよ選手が先着する結果となった。
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