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2024-05-19 北海道クラブマンカップ第1戦レポート!!
絶好のコンディションのもと、レースシーズンが開幕! 国内イベント重複により参加台数減少あるも、トップ争いの接戦バトルは健在!! 2024 北海道クラブマンカップレース第1戦 2024年 5月19日(日) 十勝スピードウェイ(クラブマンコース) ~創業30周年を過ぎ、新たな時代へ!~ 1993年の5月5日、4万人の大観衆がメインスタンドを埋め尽くしたグランドオープンイベントを迎えた「十勝インターナショナルスピードウェイ」、様々な紆余教説があったとはいえ、昨年は記念すべき開業30周年だったのである。 そして今年は31年目、新しい時代を迎えたといっていいだろう。 今年から「TOYOTA GAZOO Racing Yaris Cup」は、北海道シリーズとなり全3戦が組まれている。また恒例の3時間耐久レースにはN0-VitzやTS-86/BRZも参加できるようになった。 確かにスーパーGTやスーパーフォーミュラ、24時間レースなどは開催されなくなったが、それによりアマチュアドライバーが活躍できる場となった事は事実であり、サーキットとしての重要さはこれからも変わらない事だろう。 <VITA-01> ~上野大哲選手、初のポールto ウイン達成!!~ これまでは常に15台程度のエントリーがあったこのクラスだが、今回は全国各地でのレースイベントが重なったようで、いつもの半数ほどに出走台数が減ってしまった。 特に昨シーズンも上位争いを展開していた、大島良平選手や浅井康児選手などが欠場しているのは残念なところ。 ただそのため、どのドライバーにも上位入賞のチャンスが生まれたのは事実だろう。 ウエットの確立0%という予報が出ていた決勝日、朝から好天で路面温度も上昇。こんな状況で予選をどうクリアするか、その戦略は選手によって様々だろう。 特に今シーズンから予選出走時から新品タイヤを装着しなければならないというレギュレーションに変わっているのだから。 表面がまったく削られておらず、一度も熱を入れたことのない新品タイヤ、20分間の予選時間の中でどうグリップを発揮させるかがポイントなのだが、早めにアタックしたのは村上泰規選手。 「時間一杯集中してアタックする体力がないんで、さっさとトライしたんですよ(笑) でも、なんとか恒志堂レーシングの上位独占は阻止したいですからね、がんばります!」と3周目にトップタイムを叩き出す。 それに対してチェッカー寸前まで周回を重ねたのが上野大哲選手。 「早めに一度アタックたあと、周回しながらタイヤをクールダウン。 新品タイヤですから、発熱させ表面を削るためにも多少滑る走りをした方が良かったようで、その状況を見定めて最後に全力でアタックしました」と上野選手、渾身の走りで見事にポール奪取に成功する。 そして決勝、コースイン側という2番手グリッドを利して村上選手が絶妙のクラッチミートから一直線に第1コーナーを目指す。 そのままほとんどトップに立ったと思われたのだが、コーナーRの大きいアウト側から進入速度を高めた上野選手がトップを死守。結果的にはここでの攻防がレースの大勢を決めたといってよかろう。 「スタートミスしちゃったんですが、なんとかカバーできたし、レース中盤でタイヤが辛くなったんですけど、ペースを落とすまでじゃなかったからよかったです!」 と上野選手が徐々にリードを広げ、初のポールtoウインで完全勝利。 「エンジンの補器類に不安があってストレートに伸びが良くなかった」という村上選手が2番手をキープし、「今回のセッティングではこれが精一杯。そのあたり見直さないと・・」 という昨シーズンのチャンプである佐藤元春選手が3位でゴールとなった。 <N0-Vitz> ~歴戦のスーパーレディ、みなぴよ選手が初勝利!~ ただ漫然とではなく、しっかり努力を重ね、目標を定めて勝負に挑み続けるのであれば、『継続は力なり』という言葉は正しい。 その意味でも、とうとう今回、初優勝を果たしたみなぴよ選手の喜びは大きかったに違いない。 みなぴよ選手は、ネッツカップVitz Raceの時代から北海道シリーズの常連選手だったし、居住地が富士スピードウェイに近いことから、そこでの多台数による大混戦バトルも走り抜いてきている。 さらには、GRラリー・チャレンジにもVitzで参戦しているというVitzでの競技経験が最も深いドライバーの一人といってよかろう。 予選のポールポジション争い、コースインしてすぐに畑中健太選手が1分46秒台を出して暫定トップに立ち、そのままピットイン。 タイヤをチェックして再びコースに出てゆくが、その後はタイムを伸ばせず。 その間に、みなぴよ選手が好タイムをマークし逆転するが、畑中選手との差はわずか100分の1秒。 このほとんど無いも同然のタイム差なのだが、ポールとセカンドの差は大きく、それが決勝結果にも影響したのだから。 その決勝スタート、イン側の畑中選手が一直線に加速すると思われたのだが、みなぴよ選手のダッシュも良かったせいで、畑中選手はクルマをアウトに向けてみなぴよ選手の後方についてしまった。 このスタート直後の攻防で、勝敗の行方は大半が決まったといっていいかもしれない。 イコールコンディションのワンメイクレースでは、よほどドライビングテクニックに差がない限り、先行車をパスするのは容易ではないのだから。 その“セオリー”通りにみなぴよ選手はストレートでは極端なほどフェンス寄りを走り、畑中選手がインに入るのを阻止。コーナリングでも常にブロックラインをトレースしチャンスを与えない。 「出走台数のメチャクチャ多い富士などの大混戦をやってきてますからね、接近バトルは自信がありますよ」と言うみなぴよ選手、ラップタイムは速かった畑中選手のアタックを完全に封じて逃げ切ってしまうのである。 双方ともにここで勝てれば自身初勝利だったみなぴよ選手と畑中選手だったが、軍配はみなぴよ選手に上がり、畑中選手にとっては予選の100分の1秒差が悔やまれる結果。 そして上位2車には大差をつけられたが、えふで校長選手が3位入賞となった。 <TS-86/BRZ・N1-1000> ~KEI NAKAMURA選手、またもや無敵のトップチェッカー!~ TS-86/BRZとN1-1000の2クラス混走となった今回、合わせて出走8台なのだが、そのうち6台が水田貴之氏率いるステップ・エンジニアリング所属のドライバー。 そこからもステップ派が北海道のレース界を支える最大勢力となっているのは事実であり、その存在は大きい。 ただし、レースの主導権を握ったのは残念ながらステップ勢ではなく、無敵の連勝記録を更新中のKEI NAKAMURA選手と、小野寺俊選手だった。 それもまた当然で、ライセンスを取得したばかりで今回がデビュー戦となるステップ勢の内田朋宏選手など 「58歳になるんですが、残された人生、好きなことをやってみたいと思い、レース参戦を決断したんですよ!」 というエンジョイ派であり、NAKAMURA選手や小野寺選手がショップオーナーという立場で参加しているのとは全く違うのだから。 またもポールシッターとなったNAKAMURA選手、「ワンメイクですから“道具”はみな同じですよね。手を付けるとすればタイヤの空気圧くらいでしょうが、コンマ1程度の差は余程のエキスパートでなければ分かりませんよ。 ならば、走り出した時の状態を把握して、それに合わせた走りをすればいいんです。つまりは“ウデを磨け”という事です」とアドバイス。 小野寺選手は、「このBSのRE―71RSというタイヤ、長持ちするしウエット性能もよさそうで、今日も雨降ってくれればNAKAMURA選手に一泡吹かせてやるんですがね・・」とは言うものの、当日は残念ながら降水確率0%の晴天だった。 そして決勝のスタート、例によってこの瞬間だけは見せ場を作ってくれる小野寺選手、絶好のクラッチミートから一気に加速してトップに立つのだが、それも1コーナーをクリアするまでの間。 いつものように3コーナーをトップで抜けてきたのはNAKAMURA選手だったのである。 3番手には、上位2台には大差をつけられたものの三浦稔呂選手が入るといういつもと同じ顔ぶれで決着した。 N1-1000クラスは、予選から互いに引っ張り合うように走り続けた酒井正和選手と中村高幸選手のマッチレースとなり、決勝ではレース終盤に逆転した中村選手が優勝となった。
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