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2022-10-04 北海道クラブマンカップ第4戦レポート!!
2022年 北海道クラブマンカップレース第4戦 レポート!! 2022年 9月25日(日) 十勝スピードウェイ(クラブマンコース) 《VITA-01》 大島良平選手、前日のスポーツ走行から一度として トップを譲らぬパーフェクトウインを達成!! <公式予選> ~予断を許さぬ実力拮抗のタイムアタック!~ 土曜日のパドックには恒志堂レーシングの佐藤元春選手の姿があった。実はこの日、岡山ではGTワールドチャレンジ・アジアの最終戦が開催されており、佐藤選手もそのシリーズの有力選手なのだ。しかし佐藤選手はそのアジア選手権タイトルよりクラブマンカップのタイトルを優先してくれたのだった。 「平中克幸選手とペアを組んで戦ったGTチャレンジ、鈴鹿と富士は参戦ししましたが、次のSUGOと岡山は十勝クラブマンカップ戦と日程がぶつかってました。もちろんアジアでトップというタイトルは魅力的ですが、VITA-01シリーズも昨年に続いて連続チャンピオンが掛かってますから、僕にとってはそちらの方が大事だったんです。」と佐藤選手。 もう一人タイトルへの最短距離にいるのが大島良平選手。ウエットだった練習走行のあと、「今日は雨でしたがタイムは悪くなかったんですよ、(佐藤)元春さんより2秒くらい速くて、明日も雨なら楽勝なんだけど、晴れるんだろうな、きっと・・」と一言。 そして翌日の決勝日は大島選手の期待に反して、天気予報通りに見事な“十勝晴れ”となったのである。そしてその完全ドライのコースコンディションがこれまでにない激烈なタイム短縮合戦を招くのだ。 VITA-01の予選アタックは全クラスの最後であり、さらに決勝を走り終えたクラスもある時間帯である。つまり路面にはしっかりとラバーがのっている状態なのだ。ただ、使用タイヤによってはそのラバーが合わないこともあり、タイム短縮につながらない場合もあり、コースインした各選手、その路面グリップを確認する走りからスタートする。 そのため、各選手が本格的にアタックを開始したのはチェッカー5分前を切った頃。早めにアタックした浅井康児選手のタイムをまず坂本幸照選手が破る。 続いて佐藤選手、大島選手がクリアしてゆき、最終的には大島選手がポールを奪取。しかしセカンドの佐藤選手とのタイム差はわずか1000分の7秒、3番手の坂本選手ともコンマ1.3秒とわずかであり、1秒の間に8台が入る大接戦の予選となった。 <決勝> ~大島良平選手の逃げ切りウィン!~ この日の最終レースとなったVITA-01の決勝、ほぼスタートから第一コーナーまでの攻防で決着がついたと言ってよかろう。ポールからスタートした大島選手、すぐさま進路をイン側に向けてセカンドグリッドからスタートした佐藤選手の進路をふさぐ。3番手スタートだった坂本選手も一旦は進路をインに向けるが後続の動向を確認してアウトに戻し、第一コーナーへの進入速度を稼ぐ方策に出る。4番手からスタートした浅井選手、「あまりタイム差がないので、レース展開によってはチャンスもあるでしょうから、まず前にいる佐藤選手に引っ張ってもらいます」という作戦通りにポジションをキープする。 これがスタートから第一コーナーをクリアするまでに起きた上位陣の動向である。そしてその先、この順位は変動することなく周回数を重ねるだけのレース展開となるのだ。5番手以降も序盤こそ後藤比東至選手や星野丈選手、平中繁延選手らが順位を入れ替えるバトルを繰り広げていたが5周目以降は落ち着いてしまった。 そして今シーズンに入ってからは上位陣の常連に定着した坂本選手が、「やっとVITA-01の乗り方が分かってきたような気がします。昨年までとはまったく違ったタイムを出せるようになりました」と3位でゴールとなった。 次戦はいよいよシリーズ最終戦、タイトル争いを展開中の大島&佐藤の戦いはどう決着するのか、そこに食い込む新たなヒーロは現れるのか、楽しみに待ちたいと思う。 《N1-1000・TS-86/BRZ・N0-Vitz》 ベテラン中村啓選手、久しぶりのレースを見事に制す! <公式予選> ~クラス別にきれいに順位が並ぶことに!!~ 排気量もチューニングレベルも違う3クラスの混走となったこのレース、N1-1000クラスの なかむらりょうこ選手も、「なんとか今年はタイトルを取りたいと思いますが、今日は大変でしょうね。違うクラスのクルマをどう処理するかがポイントですね」と心配そうだったが、それは幸いにして杞憂に終わる。 なんと上位6台がTS-86/BRZクラス、続く7~8番手がN0-Vitz、そこからN1-1000としっかり“棲み分け”ができていたのである。さらにそれぞれのクラス間にしっかりとタイム差もあり、よほどのミスがない限り、違うクラス車両との接近バトルは起き得ないような予選結果になっていた。 TS-86/BRZクラスは昨年までTGR86/BRZレースのクラブマンに参戦していたマン太郎選手がポール、 N0-Vitzはポイントリーダーである加藤由記選手、N1-1000は なかむらりょうこ選手と順当なラインナップとなった。 <決勝> ~ウイナーは順当な顔ぶれが並ぶことに!~ 先頭から6台のトヨタ86が並び、その後方に2台の131型ヴィッツ、そして5台のN1仕様の初代ヴィッツが並ぶグリッド、スタートの混乱が収まればそれぞれのクラスで優勝を賭けたバトルとなるのだ。 レッドシグナルが消えた途端、最高のスタートダッシュを見せたのは予選3番手につけた三浦稔呂選手だった。一気にイン側に切り込み第一コーナー進入までにはトップに立つのだ。しかしタイトなコーナリングとなったせいでわずかにスピードが落ち、先陣争いの一台と接触。第4コーナーでも押し出されるようにアウトにテールが流れハーフスピンを喫してしまう。 この混乱をうまくかわしてトップに出たのは中村啓選手。「86でレースをやるのは初めてだし、大体JAF公認レースに出るのも久しぶりですよ。ポールとのタイム差はコンマ5秒くらいですからレースになったら分からない。昔の走りを思い出しながら追い上げますよ」と言っていたが早くもトップに立ち、そのまま「関東からの遠征ですからいい結果を残したいですね」と言っていたマン太郎選手との1秒ちょっとの差を守り抜いて完全勝利を手にした。 2台だけの参加となってしまったN0-Vitz、加藤由記選手と山田浩選手とのマッチレースである。スタートで先行したのは山田選手で、加藤選手は今回もダッシュが決まらず後退。しかし調子を取り戻すとペースを上げて山田選手をパス、一気にリードを10秒以上に広げて圧勝。これで今シーズンのタイトルもほぼ確定といっていいだろう。 残るはN1-1000クラス、今回も なかむらりょうこ選手と藤原広紫選手の戦いとなった。ポールはなかむら選手が奪ったのだが、藤原選手との差はコンマ5秒ほどで、「なんとか今度こそ勝ちたいですよ!」と言う藤原選手は決勝でのレース展開に期待する。 そして決勝、まず主導権を握ったのは中村選手。もちろん藤原選手もほとんど差はなく続く。このレースのキーポイントとなったのはラップタイム差だったのではないか。86勢と初代ヴィッツ勢では10秒以上のラップタイム差がある。つまりレースは10周だから、86勢のトップはヴィッツに追いついてしまうのは当然で、それが実際に起きてしまうのだ。 8周目、満を持してトップに立った藤原選手だったが、それを86勢が追い抜いてゆき、その処理の間に最終ラップの最終コーナー進入で,なかむら選手がインに入り込みそのままゴール。最後の最後で逆転した なかむら選手、また一歩タイトルに近づいたと言えるだろう。
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